田舎のキャバクラ店長が息子を東大に入れた。

♡2016年読んだ本8冊目♡

ジャンル　ノンフィクション

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碇策行
プレジデント社
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元々子育て本とかはすごく好きでよく読む（うちは子供がいないんだけど、甥っ子が2人いるのと、子供好きなのと、基本後天的な人格形成とか興味あって）。さらっと2-3ページ立ち読みして、瞬時に「これは買って読もう」って購入した。天才児をテーマにした話も好きで。どうやってその子の個性（ここでは勉強の能力）を伸ばしてあげたんだろうっていうところが気になって。

父親が書いた本だから家庭内だけの話かなって予測してたんだけど、実際は息子への教育方針だけじゃなくて、ご自身のキャバクラに勤める女の子達（キャバ嬢)への教育や彼女達からの気付きのエピソードもたくさんあった。我が子とまでいかなくても、親御さんのように彼女達を心配しながらコミュニケーションを図ったり、著者の人情深さと強さがよくわかった。また、自身の親がいなかった時期に救われたこととして、子供にとって縦の家族、横の友達以外の「斜め上の関係」の大事さもうたってる。それをあえて作って息子に与えるような環境を作ってあげた。息子にとって親のように全面的にサポートしてくれる人だけではなく、見守ってくれるようお兄さんのような、そんな家族以外の登場人物も多かった。自分の普段いる世界以外に、信頼できる大人がいるってことは、特に息詰まったときすごく救われる存在になると思う。

息子へのサポートだけではなく、父親として自身が出会ったカウンセラー的な人の存在もすごく大きかった。彼との出会いもきっと必然。私の大好きな謎の主婦で恋愛アドバイザーのDJあおいの言葉を借りるなら、「神様は出会うところまでしか面倒みない、その後は自分次第」がまさに当てはまり、著者は1つ1つのひょんな出会いを大切にしてるのがわかる。きっと物凄く素直で、向上することにどん欲なんだろうなと思う。作家の林真理子さんにも通ずつところだけど、40歳、50歳、もっともっと歳をとっても大人だって素直にたくさん学んでる。そしてその大切さが書かれてた。

やっと中高一貫の進学校に入り、そこで成績上位の息子があることを起こしたとき「学校辞めろ」って言ったところとか・・・「人としての態度がなってないやつは大学行かなくていい」って、どれだけの親が言えることか。いじめなり嫌なことなり何か問題起きても、意地でも大学行けという親の方が絶対多い。ましてやそれまで苦労して入れたであろう、東大目指すための進学校だし。