災い転じて美女となす - 本と映画の記録

♡2016年読んだ本13冊目♡

ジャンル　エッセイ

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林　真理子
マガジンハウス
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過剰な二人、マリコ、カンレキ!、綺麗な人」と言われるようになったのは、四十歳を過ぎてからでした、美女のトーキョー偏差値の4冊はそれぞれ一気に読んだんだけど、この本は一旦1週間位か離れちゃったんだよね。なんでだろうと考えたら、学生時代の話がほとんどで、しかもちょっと彼女の暗黒時代で（本人がそう言ってる）どうしようもないむなしさみたいなのがうつっちゃったのと。。正直あんまり共感は得なくて、とりあえず昔の幼くて未熟な林真理子さんに「そんな卑屈にならないで明るく元気になってよぉー」と言いたくなって辛い気持ちになってしまって。でもあの時の彼女があるからきっと今の彼女があるわけで、それもその人の土台と思って好きになれたら最高だと思った。

今いろんなジャンルで成功してる人で「昔はいじめられっ子で」とか「すごく控えめでしえた」とかよくある話なんだけど、私自身そんなことなかったので、そういうむなしさとか共感できなかったのかもしれない。。想像力の欠陥なのかな。。学級員やったり、部活のキャプテンやったり、良い友達や先生に恵まれたり（もちろん嫌なやつとかもきっとたくさんいたけど、その思い出に執着がないくらい良い人達の方がいっぱいいた）、学生時代と言えば勉強以外では本当に苦しい思いをしたことがない。楽しいことの方が多かったし、当時の一生懸命で前向きで、何も恐れずにたくさん夢を抱いてる自分も嫌いじゃない。

強いて過去のコンプレックスっぽいことをあげるなら勉強に関してかなぁ。。それこそ「あーここで車にひかれて死んじゃったらテスト受けないでいいやー」とか、薬とかやっててめっちゃ成績良い子とかみて羨んだりっていうのが私の暗黒時代（アメリカではわりと気軽に集中力を高められたり、寝ないでもいいドラッグなんかを高校ー大学で飲んだりしている成績優秀者がいた・・・）。自分自身どちらかといえば成績も良い方だし、決してバカではなかったのになんでそんな強迫観念を持ってたのだろうと今でも不思議なのだが・・・。誰も勉強せいと言ってないのに、自分が頭良くて結果を残せる自分でありたかったのかもしれない。ずっとAでB+だったから発狂するような嫌なやつ。私がエッセイを書いたらその変なコンプレックスも自然とにじみ出ててくるのかなぁとかふと考えた。可愛い可愛くないとか、勉強できるできないとか、友達いるとかいないとか関係無しに学生時代って大なり小なりみんな暗黒と呼べる心を持った時があるのかなぁ。。

話変わって、「林真理子、天才過ぎる！」と再確認できたのが、この本で紹介されていた学生時代の作文。小学校二年、三年、高校三年生（二作品）の時に書いた文章が掲載されていたんだけど、そのそれぞれの歳で書いたことが信じられないような文体だった。本当に本当に書くために産まれてきた人なんだろうなぁと。実家が書店を営んでいたことと、お母さんが読書家？だったことも影響が大きいみたいだけど、それにしても圧巻だった。