セッター思考 竹下佳江

♡2016年読んだ本46冊目♡

ジャンル スポーツ、リーダー論、自己啓発

元全日本セッター、キャプテンの竹下さんの本。バレーボールにはまってる今、理論や経験者の考えをたくさん学びたくて関連本漁ってるでござんす。

セッター思考 (PHP新書)

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竹下 佳江
PHP研究所
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いやーーーーーーーー終始感動続きだった。。このタイトルもったいな過ぎでしょう。この本は単にバレーボールが好きな人や彼女のファンに限らず、ビジネスでも活かせるような「リーダー論」「女性マネジメント論」と題した方がピンと来るような内容だった。本当全社会人に読んで欲しい。。。そして社会派ブロガーでいつもリーダーシップの大切さを詠ってるちきりんさんあたりに読んでもらって、もっともっと世に知れて欲しい。きっと絶賛する。

 

昔のスポ根マネジメントの方法を「アタッカー型リーダー」竹下さんの「セッター型リーダー」両方の話が詳しく書かれていた。特に今の時代ならではの女性を含めた多種多様な人がいる労働環境やコミュニティーでは、余程カリスマや天才以外は竹下さんが実行したセッター型リーダーの方が組織にとって効果があるだろう。

 

女性ならではの特徴の話や注意事項の話もたくさんあって、女性が多くいる環境で働くビジネスパーソンにも大いに役立つと断言できる 。例えば、女性は「信用を得るまでは時間がかかるけど、一度信用すると一途について来てくれる傾向がある」とか「決めてしまったら動かないので、迷いがありそうなとき、良いタイミングでアドバイスや話し合いをしないとあっという間に耳を塞いでしまう」とか頷くところ満載だった。私自身あまり女性が多くいる団体の中で長く居たことがなかったのだけど、今は社会人のバレーサークルに所属してて同性もたくさんいるので、セッターとしてもリーダー（ではないけど、そういう協力姿勢は持ってて）としてすぐにでも心得られるようなことが本当に本当にたくさん散りばめられていた。書き方もすごく自然で、竹下さんがずーーっと横で話してくれてるような想像が保てて一気に読了できた。

 

リーダー論に加えて、自伝的な要素も1/3くらいあったかな。竹下さんのバレー歴やこれまでの苦労や栄光もたくさん知れて良かった。ブランクがあったことなんて知らなかったし、セッターとしての面白みが出てきたのが小学校5年生からこのポジションを始めて14-5年後のことだなんてことも驚いた。もっと早くに楽しさに目覚めていたと思ってたが、いったんバレーを辞めて、戻って来てから、それから楽しめるようになったらしい。セッター歴ほぼ1年でブーブー言ったら楽しまなきゃとか言ってる自分が何だか軽薄に思える。

 

22歳の時に全日本に選ばれて、セッターのせいで負けたとメディアやファンからバッシングを受け、本当に可哀想だったな。その時の気持ちを「戦犯のような扱いだった」と言ってて、どんな想いで生きていたのだろうと胸が苦しくなった。同じようなことをサッカーの日本代表も言ってたっけ。。人殺したのかって。ほんと世間は勝手だ。

 

そんな中でも、救う人が現れて、また心を立て直してバレー界に帰ってきてくれた。あの時のJTの監督に感謝だ。それからキャプテンにもなり、また全日本に返り咲き、世界で日本人初のMVPとして輝けたりメダルを獲得できた。

 

TVや試合での印象は、物凄く力強くてぐいぐい引っ張るリーダータイプと思ってたけど、この本を読んで、コミュニケーションの細かさや周りを観察する洞察力、そして自分の成長もみんなの成長も「待つ」ことが出来る忍耐力。そんな細かい細かい丁寧なマネジメント力を持った人なんだなと学べた。それがプレーにも絶対現れてるよね。全て圧巻である。

 

「女性マネジメント論〜セッター思考が役立つ21世紀のリーダー像〜」みたいなタイトルにして再販してビジネス書コーナーに置いて欲しい！！！今までスポーツ、バレーでさえそんなに試合の動画って観たことがないんだけど、これからは竹下さんが出てた時代の映像もたくさん観ていきたいし、本の中で勧められていたように、会場にも積極的に足を運んでみたいな！

 

本当に良い本だった。。感動して眠れなさそう。

 

当分周りのバレー仲間に押し売りすることにしようーっと。