私がホストに堕ちたワケ ～愛はお金で買えますか～

♡2017年読んだ本2冊目♡

ジャンル　ノンフィクション

媒体 Kindle Unlimited

私がホストに堕ちたワケ　～愛はお金で買えますか～

posted with amazlet at 17.01.24

(2014-09-24)
売り上げランキング: 31,708

Amazon.co.jpで詳細を見る

久しぶりにKindle Unlimited熱上がってきてる。12月は結構落ち着いてたはずなんだが、今年に入ってすごい早さでいろんな本漁りまくってる。スマホ用のアプリがアップデートされて更新、検索が楽になったせいもあるかも？

 

この本は後から調べたらブログから書籍化されたものらしい。

ノンフィクションが読みたくて、タイトルに引かれて読んでみた。何かに依存して堕ちて行くっていう話はたくさんあるんだけど、文章力と会話文の多さが妙なリアル感漂わせてて、物凄いボリュームなのに一気に読了した。興味本位に手を出したがどんどん引き込まれてしまった。「もう、この子どうなるの？本当に大丈夫？」という気持ちと「そもそも何でこんなに依存体質なの？これまでどんな壮絶な過去があったの？」と探るように読み漁った。本人だって身も心も売ってまでホストに何百万、何千万貢ぐなんて、正しいことだなんて思っていない。「彼女をそうさせるものって何」と答えを見つけるように最後まで読んだ。

主人公のさなは、摂食障害が高校生の頃からあった。それ以外では特に虐待を受けたりして育ったわけではなく、むしろ田舎のお母さんは「東京で辛かったらいつでも帰ってきてね」と見守ってくれてたり、いつもさなの味方をしてくれてた。幼い頃海外で生活していた時期もあったみたいで、現地で特に友達ができないとか内に籠った等の記述はなくお母さんからの言葉の中でも海外でも良い人との出会いがあったようだ。一人娘で、家庭からの愛情も受けていたように思えた。

 

強いて原因を探るとすれば、物凄く負けず嫌いで人としてのエネルギーが高い。普通の人がOLやりながらキャバクラ、風俗で働き詰めの生活なんてまずできない。そんな体力ない。自力で死にものぐるいで勉強して有名大学（OBOGの結束がすごいと言ってたので早慶あたりと予測）への合格も手にする。そんな負けず嫌いさが、この男をゲットするまで、「頑張れば頑張る程（貢げば貢ぐ程）彼は自分に向いてくれた」と書いてある。そこらへんの粘り強さと、摂食障害にもあるような強迫観念と、全てが何だか悪い風にごった返した感じだった。

 

要するに、素質があった。でもさなはそういう素質＝モンスターは誰の心にも宿っていると主張している。彼女が堕ちるに堕ちた2年間もその前も「自分はそういう人間じゃない、そういう素質はない」と思ってたようだ。そこが恐ろしいところだと。大金をはたいて、ここまで身を削って捧げた金と気持ちと身体と時間。最後にはどうなって立ち直るのか、そもそもこの男が更正するのか、彼女が更正するのか、誰かヒーローが現れてくれるのか、ハラハラドキドキが止まらなく読み続けられた。

 

結果、すごくあっけなかった。結末があっけなさ過ぎて私はぽかーんとしてしまった。でもそれが現実なのかもしれない。どんなドラマチックな展開があれど終わりなんて、解決法なんてあっけないのかもしれない。それこそが現実なんだとなんとなく気持ち悪い余韻が残った。案外さらーっと適当に簡単に終わることなんてあるのかもしれない。大袈裟に書いてない分リアル感が増していた。

 

人は苦しい思い出は忘れたいと思うもので、トラウマという言葉は二度と同じ過ちを犯さないように脳が自分にリマインドをかけてくれて「またドジるなよ、気をつけてよ」と言ってる。それでも抹消したい過ちなんて腐る程ある。

 

彼女は強かった。傷を心にも身体にも負って「これを背負っていく」と力強く書いてあった。今幸せに暮らしていても1日に1度はこの壮絶な日々を思い出すそう。生きるって辛いなぁ・・・涙

 

全然関係ないけど、エネルギーが元々ある人が負に振った時が怖いなぁ・・・。エネルギーがある人はプラスの方向に意識して人や環境に身を置かないといけないなと改めて思った。

 

Kさんとも良い人生歩めてたらいいな・・・

 

P.S. タクミ（ホスト）は変わらずやってるのかなぁ・・・とか気になったり・・・笑