「綺麗な人」と言われるようになったのは、四十歳を過ぎてからでした

  ♡2016年読んだ本6冊目♡ 

「綺麗な人」と言われるようになったのは、四十歳を過ぎてからでした (光文社文庫)

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林 真理子
光文社
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またまた林真理子さん。図書館でも2冊借りてきてしまったくらいはまってる。この際総なめしてみようかと思う。小説はまだデビューしてないので、エッセイをもうちょい読んだあとチャレンジしてみたいな。まずはデビュー作から、少し難しい本も慣れてきたら歴史小説も書いてるみたいだからそれも読みたい。

 

なんだろうなぁ、林真理子さんは旦那も子供もキャリアもあるけど（しかも社会的にも相当成功している長期ベストセラー作家）、なんだか高校生くらいの少女っぽいチャーミングなところがある。この本の中で、同年代イケメンの男性と品のある会話もたくさん散りばめながらの割り勘の高級ディナーの話がでた（割り勘っていうのは平等さ？を保つための意地というかプライドらしい）。いっつもすごく楽しい知的な会話で盛り上がるとか。そんな彼が、ある日若いバカっぽい女の子と付き合い出したと聞いて「もう彼とご飯食べたくない」といじける彼女にくすっと笑ってしまった。なんか面白い。私も仕事をしてるのでよく男性と2人でもご飯に行ったりするんだけど、同じような場面を想像すると確かに・・・似たような感想が出てしまうかもしれない。「結局そこかよ！」って。でもこれが男、女の本質かもしれないし。逆もしかりだし。こんなに人生経験踏んで、キャリアでも成功して、高級ディナーも自腹で払ってワインや日本酒について、日本経済について話せたりしても、若くて可愛い（男女関係なく）相方がいると聞いたら負けた気がするのも無理ない。でもここではやっぱり異性として観られていないのは確かなのかもしれない。刺激的だからたまにの高級ディナーでの知的な会話も楽しいけど、これが家で毎日なら落ち着かない。バカな自分も見せられない。だからその彼のスタンス？もわからなくもないけど、そこへの「もうご飯食べたくない」という彼女のピュアな反応がすごく面白くて愛らしかった。

 

そういうところが彼女の魅力なんだなって。きっとこれから50、60、70歳になっても変わらないで欲しいな。可愛らしさって大事と沁沁（しみじみ）感じた1冊だった。

 

そういえば、エッセイを読み始めてわかったことがある。著者の話を目の前で聞いている感じがすごく心地が良い。この本は実はワイワイガヤガヤした仲間がいる中でのある日の休憩時間に読んだんだけど、もう1つ持って来てたビジネス書は全然頭に入らないのに対してエッセイ本はそんな「知ってる人達の会話」の中でも集中して読めるってことが新しい発見だった。ファミレスで知らない家族が隣にいて、自分が友達と話すのと、自分の家族が隣にいるのって雑音の入り方がまるっきり違う。知らないグループが隣にいたらビジネス書でも集中できたんだろうけど、知ってる人の会話だからなんだか頭にいちいち引っかかるんだよね。でもエッセイならこっちも著者と会話してるみたいで、全く邪魔にならなかった。面白い！

 

引き続き真理子ワールド浸って行く。